パズル・パレス

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パズル・パレスを読んで

ダ・ヴィンチ・コードで一躍超有名作家となった、ダン・ブラウンの処女作。

原題はデジタルフォートレス。

小説に限らず、物語の中心となる登場人物などが『活きている』場合には、その登場人物名ズバリのタイトルであっても全く違和感がない。

こういった所謂『キャラが立っている』作品で主人公の名前がタイトルになっているものとしては、漫画に多いように思う。
福本伸行の『カイジ』や『アカギ』といったの人気作は分かりやすい例だろう。


ではこの作品はどうか?

タイトルのデジタルフォートレスとは、この物語の中核をなす『仕掛け』である。
少なくとも『活きた主人公』ではない。

ダン・ブラウンの作品全般について、私は強烈な登場人物が引っ張っていくと思ったことはないが、テーマと舞台設定、数々の洒落た小道具達が、時に登場人物達を置いていきそうな勢いでストーリーを押し流していくように感じる。

この処女作でも既にダン・ブラウンのそのような特性は確立しつつあり、いくつかの蘊蓄と共に綿密にプロットされた物語が疾走する。

国防上の超重要事項であり、最高機密の一つである暗号解読を受け持つアメリカ国家機関を舞台として、ひとりの天才が作り出した絶対に解けない暗号を巡り、天才達が翻弄される。

この“絶対に解けない暗号”が『デジタルフォートレス』である。

登場人物ではないが、このデジタルフォートレスを中心に全ての物語が回る。
読者は登場人物の謎に思いを巡らすように・・それ以上に謎に満ちたデジタルフォートレスに思いを馳せる。

そう、この『仕掛け』が全ての登場人物以上に『活きている』のである。

ダン・ブラウンの描く物語は、科学的に事実に基づいたものが多く、その『事実と思われるもの』が描き出すリアリティとそれに纏わる様々な蘊蓄が最大の魅力のひとつであるが、本作ではこの要素が最大限に『主人公としての仕掛け』に生かされている。


話の展開や筋の深さなどは、日本ではダン・ブラウンの後続の作品が先行して発行されたこともあり、他の作品を読んだ後では若干粗い点が見受けられるようにも思う。
しかし、エンターテインメントとして十分に楽しめる作品に仕上がっていると思う。

パズル・パレス(了)


パズル・パレス (上)
パズル・パレス (上)
著:ダン・ブラウン


パズル・パレス (下)
パズル・パレス (下)
著:ダン・ブラウン


アカギ 19 (19)
アカギ 19 (19)
著:福本 伸行


アカギ―闇に降り立った天才 (第5巻)
アカギ―闇に降り立った天才 (第5巻)
著:福本 伸行



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