フェルマーの最終定理 その4

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フェルマーの最終定理』というでは、その2にて言及した、日人の功績がきちんと描かれている。

谷山・志村予想』と言われる、極めて重大な数学上の予想を提案した、谷山豊(たにやまとよ)、志村五郎の二人の若き数学者の活躍と悲劇が相当の紙面を以て記述されている。
谷山は偉大な数学者となる資質を持ちながら、31歳という若さで命を絶ってしまうが、それもまたフェルマーの最終定理を取り巻くドラマのひとつとなっている。

編では、志村へのインタビューを含め、非常に丁寧にこの二人の業績を記しており、正当な評価を与えているように思える。
勿論、数学の専門家ではない私が『日人の目』から言っていることではあるのだが。

それでも、このを読んで、私は日人として二人の業績を心から誇りに思うし、同じように感じる日本人が多くいると思う。

谷山・志村予想とは、『全ての有利楕円曲線モジュラー形式である』というものである。
モジュラー形式は切り替え、交換、鏡映、回転等の数学的変換を行ったとしても対称であるような極めて高い対称性を持つ。(と、言っても一般人である私には正しく想像ができないが(笑))

フェルマーの最終定理が証明されるまでの流れそのものは、Wikipediaなどでも参照することができ、

1.まず、フェルマー予想が偽である(フェルマー方程式が整数解をもつ)と仮定する。
2.この整数解からは、モジュラー形式でない楕円曲線を作ることができる。
3.谷山・志村予想が正しいならば、モジュラー形式でない楕円曲線は存在しない。
4.矛盾が導かれたので、当初の仮定が誤っていることとなる。
5.したがって、フェルマー予想は真である。

という流れとなる。

この中で、谷山・志村予想とは『全ての楕円曲線モジュラーである』という予想であり、フェルマーの最終定理を証明するためのキーとなる理論であった。
更に、この谷山・志村予想フェルマーの最終定理の証明に留まらず、本来はもっと大きな数学の大発展に寄与する理論である。

この辺りの内容は、私のような一般人が『フェルマーの最終定理というパズルが最初にあって、それを解くために何が為されたのか?』と考えることとは順番が違うため、数学の歴史を変えるほどのインパクトのあるものが関わってくると想像することは不可能だ。

しかしながらこの本ではフェルマーの最終定理を軸に、数学の歴史、時代の趨勢、天才達のドラマ、それらが全て極めて上手く融合されているため、その偉大さを数学的な根拠を理論的に知ることができなくとも“感じる”ことができるようになっている。

これは本当に一流のエンターテインメントに昇華することに成功していると思う。
これはこの本がBBCのドキュメンタリーを元に書き下ろされたということも影響しているのであろう。

さらに、繰り返しになるが、そこに日本人の大活躍が加わるのであるから、面白くないはずがない。

エンターテインメントという意味では、ブームを巻き起こしたダ・ヴィンチ・コードのように、大量の蘊蓄(それもタブーとされていることの)をジェットコースターのような勢いの物語(フィクション)に載せて疾走させるというアプローチとは、全く異なる。


フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
フェルマーの最終定理
ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
著:サイモン シン


フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
フェルマーの最終定理
(新潮文庫)

著:サイモン シン


ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット
ダ・ヴィンチ・コード
上・中・下巻 3冊セット

著:ダン・ブラウン


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